ノスタルジアは「とがったゲーム」として成熟してほしい

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ノスタルジア

ゲームセンターで新しい音楽ゲームを見つけると、とりあえず触れてみることにしている。魅力を感じれば継続してプレーするし、そうでなければさようなら。

新しい音楽ゲームといえば、2017年3月1日に稼働開始したKONAMIの「ノスタルジア」。
ピアノの鍵盤をモチーフにしたデバイスで音楽を奏でるという、近年では珍しい「楽器演奏型」の音楽ゲームだ。

さてどんなものだろう、ノスタルジア。

(以下、大いに筆者の主観。)

改善の余地を残す「音楽ゲーム」としての質

クリアの基準は?演奏の質を測る指標は?

このゲーム、どうすればクリアでどんな時にクリア失敗なのだろう?
演奏画面の左上に何やらゲージのようなものがあるが、チュートリアルでは特に説明がないため確証が持てない。

あとは、自分がどれだけうまく弾けたかは何を以って判断すれば良いものだろうか
スコアは「ちょっとミスしただけで大幅減点されるCytus」や「ほぼ100万点取ってもクリアにならないことがあるチュウニズム」のような例があるからアテにできない。
リザルトにて「A+」とか「B」といったランクが提示されるが、そもそも最高ランクは何だろう?
もしかしたら「A+」の上に「AA」「AAA」があるのかもしれない。ひょっとしたら「S」「SS」「SSS」もあるのだろうか。

チュートリアルでは「のびのびとプレーしよう」とのことだけれども、上で挙げたものはゲームプレー上の目標に結びつく特に重要な要素。何かしら説明を入れた方が良いのでは?

ピアノ「しか」弾けない

筆者は、ノスタルジアは「ピアノ型デバイスを使って様々な音色を奏でる」ゲームであるという重大な勘違いをしていた。
実際のノスタルジアは「ピアノ型デバイスを使ってピアノの音を奏でる」ゲームであり、収録曲のほとんどはピアノソロのアレンジが施されている。

筆者は思った。無理して収録曲の幅を狭めていないか、と。
キーボードマニアのように、ピアノ以外の音を積極的に担当させてもいいのでは?
また、わざわざピアノソロにアレンジせず、伴奏を担当させる譜面にしてもいいのでは?

音楽ゲームにとって、収録曲はそのコンテンツの魅力そのもの。
無理な縛りで収録曲の多様性を潰してしまっては、ゲームの楽しさが頭打ちになっても仕方のないことである。

ノスタルジアの強みは諸刃の剣

ストーリー、演出が好評なノスタルジア

SNSでのノスタルジアに対する評価は、ロケテスト時代も含めて自分が見る限りでは概ね好評のようだ。
中でも目立つのはストーリーや演出、世界観に対する好意的な意見だ。

作り込まれたイラスト、本をモチーフにした選曲画面、楽曲解禁時の演出はなるほど面白いものがある。
ストーリーに重きを置いた仕様は昔の音楽ゲームにはなかった魅力であり、ノスタルジアの強みとなっているのは間違い無いだろう。

演出を充実させる「義務」

しかし、もしノスタルジアがストーリー・演出を強みとするのであれば、それを継続的に提供することが(言い方は悪いが)義務となる。

他の音楽ゲームが提供しているコンテンツに加えて、ノスタルジア独自のストーリー・演出を提供し続ける必要があるのだから、その労力は並々ならないものだろう。
もし今後目立ったコンテンツの追加がなければ、あっという間にこのゲームの価値は減少してしまう。

間違っても、一度読み切ったらおしまいの本となってはいけない。

ノスタルジアの進む道は?

強みを生かすか、弱みを伸ばすか

「ストーリー・演出」という強みを持つ一方で、「音楽ゲームの質」についてはまだまだ改善の余地を残しているノスタルジア。

今後も積極的に新しいストーリーや演出を提供し続ければ、ノスタルジアというブランドは確固たるものになるだろう。
一方で、音楽ゲームの質を向上することに注力する道も残されている。鍵盤型デバイスという武器を生かして、他の音楽ゲームとしのぎを削るという展開も面白そうだ。

中途半端な方向性になってはいけない

無論、「強みを生かして弱みを伸ばす」ができれば最高の結果になるだろう。そうすればノスタルジアは間違いなく音楽ゲーム界のスターになれる。
しかし怖いのは「ストーリー・演出はぼちぼち、音楽ゲームとしての質もそこそこ」となってしまうことだ。

ここ近年ではミライダガッキ、DanceEvolution ARCADE、ビートストリームといった新参機種が相次いで更新停止の憂き目を見ている。
個人的な意見となり恐縮だが、これらはいずれも「強みを生かしきれなかった」ことが大きな敗因と考えている。

特色ある音楽ゲームとなるか、陳腐な音楽ゲームとなるか。
ノスタルジアはぜひ、とがった音楽ゲームになってほしいと思う。

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