【理論で音ゲー】⑨「特攻すれば上達する」の重大な間違い

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ポップンミュージック

音ゲーが上手くなりたい。だけど上手くいかない、練習方法がわからない、行き詰まっている…せめて「理論的には」上手くなりたい。

音ゲーの上達に役立つ情報、音ゲーのコツを理論から攻めるプチ連載企画。第9回は「『特攻すれば上達する』の重大な間違い」。

特攻は上達の近道?

第5回の記事で、音ゲーにおける「特攻」について軽く触れた。

思い切って自分の適正レベルよりも高難度の譜面に挑んだ結果、想定外の好成績を収めて大満足した経験がある音ゲーマーは一定数いるはずだ。この成功体験がきっかけで大きくステップアップすることができた、というケースは特に珍しいことではない。

また一部の界隈では「上達したかったら積極的に難しい譜面に挑戦しろ」とも言われることがあり、音ゲーの上達のために特攻が推奨されている側面もある。

以上のことから「特攻は上達の近道だ」と考える音ゲーマーは決して少なくないのではないだろうか。

特攻の目的をちゃんと理解しているか?

「特攻したから上手くなる」は断じてありえない

ここまでの話に水を差すようだが、特攻をすれば音ゲーが上達するという考えはあまりにも浅はかだ。

特攻という行為自体には残念ながら音ゲーを上手くするという作用はない。それでもなお「特攻したら音ゲーが上手くなる」と誤解されることがあるが、実際に起きているのは以下の2つのどちらかである。

  • 自分が気付かないうちに十分な実力が備わっていて、特攻がきっかけでその実力に気付くことができた(強みへの気付き)
  • 特攻をすることで自分の弱点に気付き、その後重点的に鍛錬をすることで実力を上げることができた(弱みへの気付き)

特攻はあくまでも「気付く」ための手段

もちろん、特攻という行為そのものは決して無駄なものではない。しかし十分に理解しておかなければならないのは、特攻は単純に「音ゲーを上達させる手段」というわけではなく、「実力について何かしらの気付きを得るための手段」であるということだ。

特攻が音ゲーマーにもたらす効果は、1つが「強みへの気付き」だ。自分の想定よりも高難度の譜面がクリアできたなら、もはや今までのレベル帯で足踏みする必要はなくなる。今後のステップアップのために、より効果的な選曲を行うことができるようになるだろう。

特攻のもう1つの効果は「弱みへの気付き」である。特攻虚しく散ってしまったとしても、その過程は様々であるはずだ。例えば特定の難所が上手くいかなかった、ある譜面傾向の箇所が極端に弱かった、あるいは見るも無残な結果で実力不足が露呈した、などなど。
自分に何が足りていないかがわかれば、今後の練習メニューが非常に考えやすくなるはずだ。

以上のことを鑑みれば、「特攻は上達の近道である」という考えそのものは間違いではないということがわかる。

筆者が「特攻」をあまりお勧めしない理由

特攻は音ゲーの上達に一役買う、ということはここまでの話で理解できたと思われる。問題なのは「特攻そのものに上達効果を求めること」だったというわけだ。

では筆者は特攻を強くお勧めするかというと、そうとも言えない。特攻はほどほどに、隠し味程度に留めるべきというのが筆者の考えだ。理由は2つある。

1つ目の理由は、第5回で述べた通り過度な特攻は大きなストレスにつながるという点だ。失敗体験を積み重ねてストレスを溜めてしまっては、普段の練習に悪影響が出てしまう。

2つ目に挙げられるのは、気付きばっかり溜め込んでも意味がないという理由である。やたら多くのことに気付いたところで、それを実際に活かせなければ無意味だ。「あれもできない、これもできない、どう練習すれば…」となるよりは、ある1点に絞って練習を重ねた方が効率がいいし、何より気が楽だ。

特攻は確かに有益な行為ではあるが、ただ特攻しただけではその効果を実感することができない。大切なのは、特攻した結果をプレーヤーがどうフィードバックするかである。

 

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